
文・写真 Toshiki Minamiguchi

14、5年前に購入したマリモ。いつも身近な場所に置かれているのだけど、ひんぱんに居場所が変わるのでどう思ってるんだろうね。
ある時はデスクの上、ある時は書類ケースの上、はたまた本棚の上。じゃ、それだけ大切にされているのかというと、ほとんど無意識に移動させているので、あまり凝視することもない。つまり、なれあいみたいな関係だ。
今回、撮影をするために、どうだい最近?みたいに水の中を覗きこんだら、なんだかちょっと元気がない感じがする。気のせいだろうか。
マリモって成長が遅いとはいうものの、この人、もう、ずいぶん昔から大きさが変わっていないではないか。大丈夫だろうか。
子供の頃、友人の家の玄関にあった大きなマリモに魅せられて、マリモがほしい、と強く思った記憶がいまでも残っている。天然記念物だとかなんだとか。そんなすげぇのがこいつの家にはあるのかよ、ほしい、と。
知り合いにサボテンを枯らしてしまった人がいる。この人は植物を枯らしてしまう専門家なのだけど、心を入れ替えて育てはじめたボケの木まで最近、枯らしてしまったらしい。
そりゃないよ、とか言っていたけど、私もよく似たもんだ、と、あらためて感じる。
こんな小さな場所ではなくて、もっと開放的な水槽に「やどがえ」してあげたほうがいいのだろうか。そうすると、もっと、まんまるふっくらと野球ボールみたいに育ってくれるのだろうか。もう、手遅れかもしれないけど。ひさしぶりのマリモくん、どう思う。
Right, there is nothing. #5 2009.5.20
